Home > ヒト記事 > 【はたらく みらい】やっぱり人が作ったものに人は惹かれるんじゃないかな…
造形作家の矜持とは?
ヒト記事 People

【はたらく みらい】やっぱり人が作ったものに人は惹かれるんじゃないかな…
造形作家の矜持とは?

令和の時代。
仕事の在り方そのものが変わろうとしている。人々の多様性や生き方、価値観はどう変化するだろう?
AIなどの人工知能の発達は、どんな影響をもたらすだろう?でも…

働きかたは十人十色! 人によって顔や性格が違うように、仕事も、働き方もいろいろ違う方が面白い。

いろんな人の働き方、生き方をリサーチすることで「はたらく☆みらい」を探求する、この企画。

合言葉は、わたしたちの未来は、きっと明るい

さて今回の「はたらく☆みらい」は、造形作家の小堀紗矢香さんにお話を伺います!

1.造形作家が思う人工知能

ミラマガ取材班
コボリさんは、造形作家として活動されていますが、率直に「働く未来(人工知能と仕事)」をどう考えますか?

コボリさん
私の場合はハンドメイドにこだわっているので、今のところAIなどの活用はしていないのですが、クリエイターさんの中には3Dプリンターとかデジタルなものにどんどん挑戦していく方もいますね。それによって、新しいジャンルが増えるとか可能性がどんどん広がっていくのは素敵だなと思っています。

ミラマガ取材班
すでにそういったテクノロジーを取り入れて活動されている方もたくさんいらっしゃるんですね!
ただ一方で、人の手を介さずにAIのみで制作された作品なども出てきていると思うのですが、そういったものに関してはどう思われますか?

コボリさん
どんなにAIに作品の制作方法を学ばせても、人の手には勝てないものがあると信じて、私は作っています。アイディアの段階からAIが制作したものって、一瞬は盛り上がったとしてもそこから広がって行くことはないのかなって思うんです。人は人が作ったものに惹かれるのかなと。
だから制作したものをデジタルで広げたり、AIが作成した文章に一言自分の気持ちを添えたりとか、製作者がどんな人なのかが伝わるような方法がいいと思っています。テクノロジーに完全に頼らないっていうのが、上手に使うことにつながるんじゃないかなって。
まあ、頼りたくなっちゃいますけど。(笑)

2.AI活用の可能性~コボリさんの場合~

ミラマガ取材班
では、コボリさんがAIなどのテクノロジーを活用する場合は、どういったところで取り入れていきたいですか?

コボリさん
自分の作品やキャラクターを紹介できるようなアニメーション・モーションなどを制作して、世界の人に興味を持ってもらう入り口として使うのはすごくいいと思っています。そこから興味を持ってくれた方が実際に足を運んでくれた時に「実物はこんなにすごいんだ」って感じてもらえたらうれしいです。そして最終的には人と人とのつながりになるのが、理想なのかなって思いますね。

3.仕事のモチベーション、教えてください!

ミラマガ取材班
やはりテクノロジーを活用しても、最終的には「人」が見えることでその作品の魅力につながっていくということですね。

話は変わりますが、コボリさんの仕事のモチベーションは何ですか?

コボリさん
月並みにはなってしまうんですが、制作した作品を見てくれた人のリアクションで「まだまだ頑張ろう」って思えますね。
特に精神的にもつらい時期にもかかわらず個展に来てくれて「コボリさんが展示してくれるから私は外に出られる」とか「コボリさんが展示してくれるから電車も今日は平気でした」って言ってもらえるのは本当にうれしいですね。
私自身、精神的に病んでしまって引きこもっていたことがあったので。だからこそ、そういう人たちが楽しい気持ちになれるものや癒されるものを提供できてるって思うとものすごくモチベーションにつながります。
最初は「自分の存在を知ってほしい」っていう気持ちだったんですけど、今はそれを「好き」って言って認めてくれている人のために、「今度はこんなことやったら喜んでくれるかな」って考えられる活力になってます。

ミラマガ取材班
ありがとうございます。最後に、コボリさんにとって「はたらく☆みらい」の展望を教えてください。

コボリさん
私、野望はいっぱいあるんですけど…。(笑)
まず「たくさんの人に知ってもらいたい」っていう思いはこれからもあります。そして、もっとたくさんの人に知ってもらって、今度は私の作品を好きになってくれた人同士でつながっていくのを見てみたいですね。
また、今後は海外での活動も視野に入れていて、実際に海外のお仕事のお話もいただいているので、そちらでも頑張っていきたいと思っています。

あとは、自分の作品の世界を来た人が体験できるような美術館を作りたいです。「作品の子たちがこの世界に住んでいたら」っていうコンセプトで展示できたらいいなって。

ほかにも、尊敬するアーティストさんと一緒に仕事をして、作品を作って買ってもらうだけじゃない多方面でのアプローチがしていきたいです。

#プロフィール

小堀紗矢香(コボリサヤカ)
smallmoat(合)代表 。1991年9月18日新潟県産まれ神奈川育ち。
縫いくるみアーティスト、造形作家、役者。
作品はすべて自身の手で一から制作。

ミライキーワード